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内外ゴムの技術力TECHNIQUE

2013年、創業100周年を迎えた内外ゴムは、優れた技術力でさまざまな難題を解決し、新しい製品を開発してきました。長年培ってきた私たちの絶えまない研究開発、高度な管理体制による品質の追求が、多くのお客さまから絶大なご支援を集めています。
スポンジ製造技術の変遷  
スポンジ製造技術の変遷
終戦直前の話、当初のスポンジゴムは水を吸っていた、しかしアメリカの爆撃機に使われていたゴムと同じ物を作るようにと軍部より要請を受け、当時の当社の技師長である生田氏が数年の歳月をかけ発明開発したのが水を吸わないゴム『独立気泡スポンジゴム』です。軽くて弾力性があり防振性も十分。今では日用品、工業用製品など当社製品の核となる技術です。
軟式野球ボール(中空ボール)の技術開発  
軟式野球ボール(中空ボール)の技術開発
軟式野球ボールの製造を開始したのは戦後間もない1947(昭和22)年。一般用のA号、中学生用のB号、小学生用のC号、小学校低学年用のD号を順次送り出した。49(同24)年に発売した準硬式野球ボール「トップボール」は、すぐさま全日本大学軟式野球選手権大会の公認球に認定され、現在に至る。1993(平成5)年には安全に楽しめるバッティングゲームとして誕生したニュースポーツ「ティーボール」の専用球を開発。さらに、2006(同18)年には日本プロ野球選手会の監修の下、キャッチボール専用球「ゆうボール」を共同開発、リリースした。縫い目のある軟らかいボールは、子どもに正しい握り方を教えられると好評を博しています。
ソフトボールの技術開発  
ソフトボールの技術開発
19世紀後半にアメリカで生まれ、1921(大正10)年に日本で初めて紹介されたソフトボール競技。当社では47(昭和22)年の軟式野球ボールに続き、競技人口の増加を見据えて、50(同25)年にソフトボールの生産を始めた。 当初、芯の製作は外部に発注しており、コルク粒のバインダーにはエマルジョン系の接着剤を使用していた。しかし、84(同59)年に内作化プロジェクトが発足し、社内生産に切り替えるに当たり、より強度で変形しない芯に改良することに成功した。国内シェアは50%以上。検定球(1〜3号)のほか、ヘビーウェイト仕様トレーニングボール、やわらかタイプ、学校体育ソフトボールもあります。
EVA 樹脂による漁業用浮子(エフロート)の開発  
EVA 樹脂による漁業用浮子(エフロート)の開発
1953(昭和28)年に開発した硬質スポンジを使って漁網用浮子の生産を開始。従来の木製やガラス球製と比べ、浮力が大きく、耐久年数も長いことから、合成繊維魚網の必需品として国内はもとより、世界各国へ輸出された。 79(同54)年には、住友化学工業㈱と共同で業界初のエチレン− 酢酸ビニル共重合樹脂「E V A(Ethylene-Vinyl Acetate」を素材にした「エフロート」を開発。EVAはポリエチレンよりも軟らかく弾力があり、低温下でも硬くなりにくいのが特徴だ。エフロートは鮭鱒流し網にはじまり、まき網・定置網用、海苔・平型などバリエーションを展開し、EVA製浮子のパイオニアとして安定して市場へ製品を供給しています。
ゴム膜の技術開発  
ゴム膜の技術開発
ガスメーターの内部に使われている皿状になったゴム膜で、社内や取引先との間では“ガス膜”の名で通っている。極薄(厚さ0.15mm〜)で高精度、高耐久が求められるため、製造には相当な技術力を要する。もともと四角形だったが、角の部分にテンションが集中し強度が保てなかったこともあり、1970(昭和45)年後半から徐々に丸型へ移行した。当初は皿の深さが不均一になってしまうなど苦戦を強いられ、品質が安定するまでに10年を費やした。現在は全国の都市ガスやプロパンガスのメーターをはじめ、計測機器に幅広く使われています。

 

加速度センサーの開発  
加速度センサーの開発
1995(平成7)年の阪神・淡路大震災は直下型地震で縦方向の揺れであったため、家庭用ガスメーターに設置されている横方向の揺れを検知する地震感知器が即時に作動しなかった。この教訓を踏まえて97(同9)年、㈱ワコーの技術をベースに開発したのが「3軸静電容量型加速度センサ」である。 X軸、Y軸、Z軸で表される3次元空間の加速度を各軸の加速度成分に分離して検出。このセンサを利用した地震感知器は、設定加速度(ガル)以上の地震動(P波<縦揺れ>またはS波<横揺れ>)を感知すると自動的に作動し、電気回路をONにする。エレベーターなどの制御回路と組み合わせれば、地震発生時に自動的に運転停止や警報などの制御ができる。 2008(同20)年にエレベーターへの地震感知器設置が義務付けられたことにより販売台数が急増、13(同25)年3月末で10万台を突破した。特にP波の地震感知器は国内シェア約70%を誇ります。
加速度センサーの開発  
制振ゴムの技術開発
1980年代以降、人々の暮らしは以前よりはるかに豊かになり、振動や衝撃の少ない静かな家電製品等が求められ、振動・衝撃を一時的に吸収緩和する従来の防振ゴムから、根本的にそれらを消し去る制振ゴムが脚光を浴び始めました。弊社はその黎明期から研究を続け、1984年に制振ゴム「ハネナイト」を発売しました。その後、海外技術・材料に依存した他社が生産を断念して行く中、弊社は独自技術の確立、汎用材料への転換に成功し、自動車、家電、建築、AI機器等の各産業分野で現在にいたるまで広く採用いただいています。ハネナイトは、業界最高級の振動・衝撃吸収力を持ちながら、難燃性、耐候性や耐寒性を兼備した品種の開発、RoHS、Reachへの完全対応等、時代に応じた進化を、現在もたゆまず続けています。
加速度センサーの開発  
特徴のあるゴム製継手の開発

ライフラインという言葉が象徴的に表しているように、現代社会は、多種多様のライン(管)に支えられています。これらの管は、熱による伸縮、地盤や建築物の移動・変形、接続ポンプによる振動等、常に損傷を受ける危険性に曝されています。これらの悪影響を緩和するために、配管の要所に柔軟性のあるゴム製継ぎ手を設置することは非常に効果的な対策です。弊社では1970年代初頭の低圧用柔軟ゴム製継ぎ手Rタイプを皮切りに、ゴム製継手の開発・販売に携わってきました。幸いにも顧客様の好評を得、さらに耐薬品・耐高圧・大偏心可能等、多くのご開発要求をいただき、弊社はそれらを一つずつ商品化してまいりました。現在では、ほとんどの薬品に耐えるPFタイプ、20k高圧対応のSPタイプ、大偏心可能なPLタイプ等をはじめ、数多くのタイプ・サイズを取揃え、ほぼ全てのユーザー様に対応できる品揃えとなっています。