ブックタイトルNaigaiNenshi

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概要

NaigaiNenshi

第3章:雌伏の時代[1964-1982]34 TBチューブのX線検査(ロット、検査能力の向上)5MCチューブのインフレート検査(全数、検査能力の向上)当社の技術スタッフや現場の役職者は積極的な姿勢で取り組んだ。特に、現場作業者に対する意識改革には苦労した。指導する住友ゴム工業に対する反感もあり、時間をかけて話し合いを重ねることで協調する環境がつくられていった。他にもフル操業体制に至るまでに以下のような難問に直面した。?設備機械の設置について当社の工務課はチューブ生産ラインの整備に全力を尽くした。特に、1より安全な設備機械に改善2故障による機械停止の排除と操作の簡素化への改善3事前点検による設備機械のメンテナンスについては、今まで見たこともない多くの設備だっただけに試行錯誤を重ねながらの作業となったが、正常に動かすことができた。操業に入る前、予防保全には連日懸命に取り組んだ。?タルクの問題設備機械を動かしてまず大変だったのはタルクの問題であった。集塵機はあったが十分に役に立たずトラブルの連続だった。作業場周辺には粉塵が飛散し、設備機械の至る所にタルクが付着し故障が多発したが、根気よく一つ一つ改善していった。?呼び出しの苦労加硫機のメンテナンスを応援する人員が不足したが、何があろうとも生産ラインを止めることはできない。そのため夜中であろうがお構いなしにメンテナンス技術者は電話で呼び出された。?品質試験についてサイズごとに5本抜き取り、全項目の解体試験を実施し、その結果を住友ゴム工業の品質保証部に報告していた。トラック・バスタイヤ用チューブの生産立ち上げ時はジョイント全数レントゲン検査を行い、ラジアルタイヤ用チューブの立ち上げ時はGYタイプ成型機で生産が始まり評価・物性試験を行い、不合格ロットは全数再試験群内のばらつきを調査し、精度を追究していた。その解析には住友ゴム工業の担当者も徹夜で立ち会った。その後、成型機がエッソタイプに切り替わり安定化が図られ、作業効率が改善された。成型機の改善はタイヤチューブメーカーに大きな貢献となった。このように住友ゴム工業の支援を得て、生産目標を目指すために、72(同47)年からの2年間で100人の従業員を募集。採用後、全社を挙げて教育訓練などの意識改革、作業技能のレベルアップに取り組んだ。フル操業以降、販売促進、生産性の向上、組織体自動車タイヤ用チューブ工場の全景。加硫機がずらりと並ぶレイアウトは現在も変わらない69