ブックタイトルNaigaiNenshi

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概要

NaigaiNenshi

第4章:新時代への挑戦[1983-2013]4在では順調に生産量を伸ばしている。さらには、中国とフィリピンに新会社を立ち上げ、顧客からのコストダウンの要求に応えた。2011(平成23)年、翌々年に創業100周年を控え、岡崎藤雄は代表取締役会長に、取締役社長には常務取締役の土井正孝が就任。41年ぶりに新社長が誕生した。土井は1964(昭和39)年生まれ。今後、競争の激化や環境問題、消費者の価値観の変化など、厳しい局面が予想されるが、新社長のリーダーシップの下、従業員一丸となり創業以来1世紀にわたって培ってきた技術力、開発力を発展させ、次の100年に向けてさらなる飛躍を目指す。07元品質保証部長三輪順彦[みわ・よしひこ]1944(昭和19)年4月生まれ。技術開発に力量を発揮し、当社の業績の伸張に大きく貢献した。若手技術者の育成指導にも情熱を傾け、その取り組みは「三輪学校」と呼ばれた。三輪は「モノづくりに欠かせない技術、技能、ノウハウを継承しなければ重大な事故につながりかねず、企業における安全・安心を守ることが懸念される。今のうちに若手にできるだけ基本に忠実な教育を行い、職場における技術・技能水準が低下することを防ぎ、ノウハウが継承され、企業競争力を高め、ひいては経営の基盤となる」と考え、人づくりに努めた。その内容は、当社の代表的な製品について歴史、用途、要求性能、製法の特徴などをまとめ、伝えるものであった。代表的なレクチャーの内容は以下の3つであった。1ガス膜について、当社の研究開発による製法、膜の形状、取引先の経緯、今後の課題などを詳しく説明2スポンジ・発泡体について、用語の解説、歴史、発泡剤の分類・性状・発泡助剤・発泡機構・加硫条件などを図解入りで詳しく説明3E- Pジョイントについて、歴史、特徴、選定条件、耐用年数および点検、構造などを図解入りで詳しく説明対外的にもゴム業界発展に努め、外部の講師を長年引き受けた。日本ゴム協会関西支部においては1989(平成元)年から2002(同14)年までの13年間、幹事を務めた。月例講演会、サタデーセミナー、秋期ゴム技術講習会の企画等の運営に積極的に参加した。1992(同4)年から2012(同24)年までの20年間、関西ゴム技術研修所講師としてゴムの配合について講義し、さらに02(同14)年からはスポンジ・発泡体についての講義も行った。これら長年の功績により10(同22)年度ゴム技術有功賞を受賞した。神戸ゴム科学研究会では1989(同元)年から2006(同18)年の17年間幹事を務め、神戸ゴム教室で配合のたて方の講義を長年にわたり行った。同研究会は、ゴム技術の交流と新たな技術開発を目的としており、県内のゴム製品製造業、履物製造業、副資材製造業の関係者で組織され発足以来、数百回の技術講習会や見学会、新入社員教育講座の卒業生1,200人以上をゴム業界に送り出し、業界の発展に寄与してきた。三輪も多くのゴム業界の社員に技術講習を行い、各企業の進展に貢献する人材を育成した。12(同24)年3月に逝去。113